成人式に贈るお花

成人式の花束は迷惑?|会場に持ち込まず、前後に渡せば喜ばれる理由と運び方

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振袖の手元に提げられた紙袋から、花の先がのぞいている様子

成人式の花束そのものは、迷惑ではありません。迷惑になりやすいのは、式の会場で渡して、振袖のまま長時間持ち歩かせることです。家を出る前や式のあとに渡せば、花は喜ばれる贈り物のままです。

式の会場には本人しか入れない自治体もあり、大きな荷物を席に持ち込めない会場もあります。会場には持ち込まない、前後の時間に渡す、持つなら片手で持てる大きさまで。この三つを守れば、まず困ることはありません。

この記事では、自治体の案内に見る荷物の決まり、大きさの基準、預け先、電車や車での運び方、雨や雪の日の扱いを、花屋の視点でご紹介します。お祝いの花は成人式に贈るお花からお選びいただけます。

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迷惑かどうかは、三つの条件で決まる

同じ花束でも、渡す時間によって受け取り方はまったく変わります。分かれ目は次の三つです。

条件迷惑になりやすい喜ばれやすい
持ち歩く時間受け取ってから帰宅まで数時間ある渡してすぐ家や車に置ける
大きさ両手で抱える。バッグと同時に持てない片手で持てる。紙袋に入る
渡す場所受付の前や人の流れの中自宅、食事の席、人の少ない場所

振袖は袖が長く、帯で体が締められています。手には小さなバッグと、ときには配られた資料や記念品もあります。振袖の日は、両手が空いている時間がほとんどないと考えて、花の渡し方を組み立ててください。

受け取る側が困るのは、花そのものより置き場所がないことです。ですから「渡さない」ではなく、「いつ、どの大きさで」を変えれば解決します。

持ち歩く時間を計算してみる|式の前に渡すと3時間以上

式の前に花を渡すと、どのくらい持つことになるのでしょうか。受付は開始の30分ほど前、式そのものは1時間ほど、そのあと友人との写真に1時間ほどかかるとすると、家に帰るまで少なくとも3時間は手元に花があることになります。

移動の時間を足せば、さらに伸びます。同じ花束でも、式のあとの車の前で渡せば持つのは数分です。贈る前に、この差を一度数えてみてください。

受け取る側の本音|迷惑の正体は五つ

「迷惑」と言われる理由を分けると、手の打ち方が見えてきます。質問サイトや解説記事に挙がる声を、花屋の視点で整理しました。

受け取る側の本音贈る側の手当て
周りに持っている人がいなくて恥ずかしい人の少ない場所で渡す。紙袋に入れて渡す
同窓会まで持って歩けない帰宅後か翌日に渡す。贈る人が持ち帰る
電車で帰るのに大きすぎる片手で持てる大きさにする。車なら足元に積む
家に飾る場所がない、世話が負担花瓶のいらない形や枯れない花にする
人前で動画を撮られながら受け取りたくない撮影は本人に先に聞く。二人のときに渡す

会場で花束を持っている人はどれくらいいるのか

割合を示す調査は見当たりません。質問サイトには「会場で花束をもらっている人を見たことがない」「1割もいない」という声がある一方、SNSには会場の前で花束を渡す動画もあります。地域と友達の輪によって、当たり前の度合いがまったく違うと考えてください。だからこそ、本人に一言聞くのが確実です。

「式の前」「式の直後」と意見が割れる理由

花束の渡し方を調べると、「式の前の待ち合わせがよい」「式の直後がよい」「帰宅してから」と、記事によって答えが違います。これは写真を優先するか、荷物を優先するかの違いです。

  • 式の前:花と写真が撮れますが、式の間の置き場所が要ります。本人しか入れない会場では現実的ではありません
  • 式の直後:写真に残せます。預ける家族や車があるときだけ向きます
  • 帰宅後:写真は家で撮ることになりますが、荷物の問題は起きません

つまり、預け先があるなら式の直後、なければ帰宅後か翌日が答えです。

会場の決まりは自治体によって違う

成人式、二十歳のつどいの決まりは、主催する自治体ごとに異なります。いくつかの自治体の案内を確かめたかぎり、花束を名指しで禁止している案内は見当たりませんでした。ただし、次のような決まりは花束にも関わってきます。

決まりの内容案内の例花を贈る人への影響
対象者以外は入場できない横浜市(令和9年)は入場できるのは本人のみ。焼津市も特別な事情がないかぎり参加者のみ家族や恋人が中で手渡しすることはできない
保護者席は事前申込船橋市は保護者等の観覧席を事前申込で設ける入れる場合も、花は持ち込まない前提で
大きい荷物は席に持ち込めない相模原市は総合案内や有料コインロッカーに預ける案内大きな花束は席に持って行けない可能性がある
大きな荷物を預かることがある直方市は防犯上、キャリーバッグ等を預かる場合があると案内手荷物が増えるほど手間になる
主催者の判断で持ち込みを断る相模原市、佐賀市などに記載周囲の迷惑と判断されれば断られることがある

※2026年11月時点の各自治体の案内にもとづく例です。内容は年度で変わるため、対象の自治体の最新の案内をご確認ください。

多くの自治体で、酒類の持ち込みや、のぼり旗などは厳しく禁じられています。花束は同じ扱いではありませんが、手荷物の確認を行う会場もあります。「持ち込みが明記されていないから大丈夫」とは考えず、会場の外で済ませるのが安心です。

確かめ方|案内状と自治体のホームページ

案内状と、自治体の成人式のページの「よくある質問」を見ます。「荷物」「持ち込み」「保護者」「待機場所」の四つの言葉を探すと、必要なことはだいたい分かります。書かれていなければ、担当課に「式のあとに花束を渡す場所はありますか」と聞いてもかまいません。

式の時間も一緒に確かめておきます。相模原市の令和9年の式のように、地区ごとに第1部、第2部と時間が分かれている会場もあります。花を渡す約束は、本人の部の終了時刻から逆算してください。

大きな花束の問題は、重さより幅にある

「大きすぎる」の基準は、なかなか書かれていません。当店の花束の寸法を例に、振袖で持てる大きさの線引きを見てみましょう。

大きさ幅×高さの目安振袖で持つと向いている場面
花束XS25〜30cm×25〜35cm片手で軽く持てる。バッグと一緒でも困らない当日に会場の外で渡す
花束S30〜35cm×35〜40cm片手で持てる。写真にもほどよく収まる当日の短い時間
花束M30〜40cm×35〜45cm両手のほうが安定する。長く持ち歩くのは負担自宅や食事の席で渡す
花束L・XL35〜45cm×40〜55cm上半身が隠れ、帯も柄も見えにくい自宅で渡す。持ち歩かない

気をつけたいのは幅です。振袖の袖は体の横に広がるので、幅のある花束は人混みの中で周りの人に当たります。電車でも同じで、重さよりも幅のほうが困りものです。

どうしても大きな花束を贈りたいときは、持たせる花と飾る花を分けて考えます。当日は手ぶらでいてもらい、大きな花束は家に届けておくか、帰宅した食卓に置いておくと、驚きも大きさもそのまま生かせます。

当日に手渡すならSまで、自宅で渡すならMやLも選べる、と分けて考えてください。写真映えの話は前撮りの花束でくわしくご紹介しています。

ギフトBOX入りの花束は、箱ごと持ち運べるので、ラッピングがつぶれにくい形です。人混みを通るときの安心感があります。

渡す時間ごとの向き不向き

渡す時間は、持ち歩く時間を最短にできるところを選びます。いちばん負担が少ないのは、家の中で渡すことです。

渡す時間持ち歩く時間おすすめ度補足
家を出る前なし(家に置いて出る)高い着付けのあと家に戻るなら写真も撮れる
式のあと、車の前で車に積むまでの数分高い車で迎えに行ける家族に向く
式のあと、食事の席で帰り道だけ高いお店に事前に一言伝える
式のあと、会場の外で帰宅まで小さな花なら可友人同士の撮影に向く。人の流れを避ける
式の前、会場の外で式の間ずっと避ける置き場所がない
同窓会の会場で夜の帰宅まで避ける会場に花を置く場所がないことも

自宅への配送という手もあります。式の前日までに家に届いていれば、受け取った本人は一度も持ち歩かずに済みます。離れて暮らす方の場合は、予約の時期と届け方をご覧ください。

写真だけ持ってもらう、という渡し方

当日に振袖姿で花を持った写真を残したいときは、渡すのではなく、写真の間だけ持ってもらう方法があります。花束を贈る人が最後まで持っているので、本人の荷物は増えません。

  1. 花は贈る人が持って行き、本人が友人との撮影を終えるまで待つ
  2. 人の流れから外れた場所で、おめでとうの一言とともに手渡す
  3. 写真を撮ったら、「これは家に置いておくね」と言って花を引き取る
  4. 贈る人が車に積むか家に持ち帰り、夜に水へ挿す

渡すときの一言にも、相手の荷物を軽くする力があります。「重かったら持って帰るから言ってね」「帰りに車へ積んでおくよ」と先に言えば、本人は気をつかわずに写真を楽しめます。

家族や、同じ家に帰る人なら、この形がいちばん負担がありません。恋人や友人の場合は、花を持ち帰る先がないので、小さな花束にするか、後日会う日に渡します。

式の間の預け先

どうしても式の前に花を受け取る場合や、遠方から持ってきた場合は、預け先を先に決めます。もっとも確実なのは、人に預けることです。

預け先向き注意すること
家族もっとも確実会場に入れないときは、近くの店などで待ってもらう
車送迎の家族がいるとき置いたまま離れない。立てて固定する
食事のお店、ホテル事前に頼めるとき予約の電話で聞いておく
会場のコインロッカー案内がある会場のみ数に限りがある。立てて入るかを確かめる
駅のコインロッカーできれば使わない使うなら1〜2時間ほどまで

駅のロッカーは暗く、風も通りません。花束が横向きになると、足元の保水の水がこぼれます。花束の持ち運びの基本は花束を前日に買うときでもご紹介しています。

受け取ったあとの運び方

受け取った花は、紙袋に入れ、花を上に向けて手で持つのが基本です。振袖の日は特に、水や花粉が袖に触れないように持ちます。

その場で渡されたら|写真を撮って、家族に預ける

思いがけず式のあとに花束をもらったときは、まず両手で受け取り、お礼を言って写真を一枚撮ります。そのあとは持ち続けることにこだわらず、近くの家族や車へ預けて大丈夫です。贈った人も、振袖で動きにくいことは分かっています。

そのまま同窓会へ向かう日は、会場に持って行かず、着替えのために一度帰宅するタイミングで家に置きます。帰宅しない場合は、同じ方向に帰る家族に託すか、会場の方に置き場所をたずねてください。

電車で帰るとき|人の少ない車両の端に

成人式の帰りの電車は、振袖の人で混み合います。花は体の前で持ち、ドアの近くを避けると押されません。網棚には載せないでください。花が周りの人の服に当たらないよう、紙袋の口は軽く閉じておきます。

車で帰るとき|足元に立てて固定する

後部座席の足元に、紙袋ごと立てて置きます。座席の上だとブレーキで倒れます。隙間に膝掛けや上着を詰めると安定します。暖房の吹き出し口の風が当たらない位置を選んでください。

車の後部座席の足元に立てて置かれた、紙袋入りの花束

歩いて帰るとき|袖に花を近づけない

振袖の袖に花が触れると、ユリの花粉のように落ちにくい汚れがつくことがあります。花粉が袖についたときは、手で払わず、水もつけず、振袖の専門店に相談してください。花束を持つ手は体から少し離します。

帰宅したら|着替えより先に水へ

花束の足元の保水は、持ち歩く数時間のためのものです。涼しい時期なら数時間から半日ほどは持つと考えられますが、暖房の効いた電車や店に長くいると乾きます。家に着いたら包みを外し、茎の先を切り直して水に挿してください。振袖を脱ぐのに時間がかかるなら、家族に先に頼んでおくと安心です。

雨や雪の日の花束

振袖の日に雨や雪が降ると、本人は裾、足元、傘で手がいっぱいです。こうした日は、花を持たせない前提で段取りを変えるのがいちばんの対策です。

天気生花の花束モールのブーケ段取り
小雨紙袋が濡れると底が抜けやすい。ビニールの袋を重ねる雨の日でも崩れない家か車の中で渡す
本降りの雨持ち歩かない。渡すのは帰宅後に持てるが手がふさがる翌日以降に回してもよい
雪花びらに雪がつくと傷むことがある。外を歩く時間を短く持たせない。車か家で渡す足元が滑るので片手は空ける
強い冷え込み冷たい風に長く当てない。屋外で長く待たない萎れる心配がない袋に入れて風を避ける

雪の日の振袖は、滑りやすい草履で歩くうえ、移動に時間がかかります。傘も大きめのものが必要です。このうえ花束まで持つのは現実的ではありません。贈る人が持って歩き、車や家に着いてから渡してください。

雨の予報が気になる日の贈り物には、モールのブーケも選べます。《成人式限定》モールフラワーブーケは、モールで作る枯れない花束です。雨の日でも崩れず、長時間の移動や式典でも萎れません。花粉や香りの心配もありません。

雪の残る道で、紙に包んだ生花の花束を胸に抱えて運ぶ手元

大きさは約 横30–35cm・高さ40–45cmで、花束のSからMに近い大きさです。10,000円(税込)で、赤いふわふわのモールの「20」が花の後ろに立ちます。当日は持ち歩かず、式のあとに部屋に飾る使い方にも向いています。紙袋(有料)にも入ります。すべて手作業のため、仕上がりには一つずつ違いがあります。

贈る人の立場別のチェックリスト

立場によって、できることが違います。当てはまるところだけ確かめてください。

親・家族|家で渡すか、車に積む

  • 渡すのは家を出る前か、帰宅後の食事の席か
  • 送迎の車があるなら、花の置き場所は足元か
  • 式の間、親はどこで待つか。待機場所はあるか

恋人|時間を約束してから買う

  • 当日に会える時間と場所は、本人と決めたか
  • 同窓会の前に家へ戻る時間はあるか
  • 花は片手で持てる大きさか
  • 会場まで行く場合、行くことを本人が知っているか

友人・後輩|小さく、複数人で一つに

  • 相手がほかからも花を受け取る可能性はないか
  • 一人一束より、みんなで一つにまとめたほうが相手の荷物は減る
  • 当日に渡せないときは、後日でもよいと決めておく

よくある質問

成人式の会場で花束を渡している人はいますか?

会場の外で渡す人はいます。ただし、会場の周りは混み合い、本人は友人との写真で動いています。渡すなら小さめの花を、人の流れから外れた場所で手短に渡すのがよいでしょう。

式の間、花束を足元に置いてもよいですか?

おすすめしません。足元に荷物を置けない席もあり、大きい荷物を席に持ち込めない会場もあります。小さな紙袋で足元に収まる場合でも、水がこぼれると周りの人の振袖を濡らすおそれがあります。

恋人が私服で会場まで来るのは迷惑ですか?

本人が知っていれば問題ありません。ただ、会場の周りは振袖とスーツの新成人ばかりで、質問サイトには「私服で花束を持って行くと場違いに感じる」という声もあります。会場の前ではなく、少し離れた場所で待ち合わせると、どちらも気が楽です。

もらった花束を飾れないときは、どうすればよいですか?

写真を一枚撮って贈ってくれた人に送り、お礼を伝えれば十分です。そのうえで飾る世話は家族に頼んでかまいません。長く飾らなければ失礼、ということはありません。枯れた花は、お住まいの地域のごみの分け方に沿って出してください。

花束を複数もらったらどう持ち帰ればよいですか?

一度に持ち歩かず、家族の車に積むか、大きな手提げ袋に立てて入れます。贈る側は持ち帰り用の紙袋(有料)を付けると親切です。

生花とモールでは、どちらが当日に向いていますか?

持ち歩くならモール、家で渡して飾るなら生花が向いています。花粉や水の心配がないぶん、振袖のそばではモールのほうが気楽です。

まとめ

  • 迷惑になるのは花束ではなく、会場で長時間持ち歩かせること
  • 会場の決まりは自治体で違う。本人しか入れない式もある
  • 当日に手渡すならSまで。自宅で渡すならMやLも選べる
  • 預け先は人が第一。車に置いたまま離れない
  • 雨や雪の日は持たせない段取りに変える

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